こんにちは。臨床心理士のmotchi(もっち)です。
ここでは、筆者について知っていただきたく、来歴、現在のしごと等について書かせていただきます。
【福祉の世界に興味をもった小学生時代】
筆者は小学生の頃、阪神・淡路大震災の現地映像をニュースで見て、大きな衝撃を受けました。この大きな災害の年は日本における「ボランティア元年」と言われ、それまで体制の整っていなかった災害ボランティアの礎が築かれるきっかけとなりました。
様々な情報が飛び交う中、テレビで映し出された、ボランティアの方々や福祉団体の職員さんが懸命に動かれている姿を見て、将来は福祉関連の仕事に就いて、人の役に立つことをしたいと考えるようになりました。
【スクールカウンセラーとの出会い】
福祉の仕事をする人になろうと考えていた筆者は当時、心理学のしの字も知りませんでした。
ところが、中学1年生の秋頃、スクールカウンセラーの先生が赴任して来られ、心を扱う仕事があることを知ったのです。
その先生は、中学校の近くにお住まいで、その地域のこともよくご存知でした。「いつでも話しに来てね」と声をかけてくださり、休み時間には相談室から出て生徒の様子を見たり、話し相手になったりしてくれました。
筆者はカウンセリングを受けることなく中学校を卒業しましたが、その先生と休み時間に話をしたり、箱庭を触らせてもらったりするうちに、「心の問題ってなんだろう?」、「カウンセラーって何をする仕事なんだろう?」と興味が湧いてきました。
【心理学を勉強してみたい】
やがて高校生になり、図書室で心理学についての本を読み調べるようになりました。
高校の図書室には、心理学の基礎やカウンセラーという仕事について、ざっくりと概要を紹介するような本が多かったように思います。
目には見えない「心」を扱い、人とのつながりの中で誰かを助ける仕事なのだという理解を自分なりにして、『心理学っておもしろそう。勉強してみたい』と思うようになりました。また、この時に臨床心理士という資格があることを知りました。
そして大学受験のため、全国各地の心理学部のある大学の資料を集めていました。
そんなある日、進路指導室の前に置かれた各大学のパンフレットを見ていると、真っ赤な表紙が目に飛び込み、「派手だな、何だろう」と思い手に取りました。
それは、県内で初めて心理学部を設立した大学のもので、直感的に『ここだ』と思い、親や先生に相談し、無事、この大学へ進学できました。
【大学生 学校臨床現場に携わる】
大学で心理学の基礎を学び、3回生になり徐々に心理臨床に関する授業が増えてきた頃、当時の学部長から、「近隣小学校からの要請で、サポーターを募集している。良かったら行ってみませんか?」とお声がかかりました。
断る理由などなく、卒業するまでの間に3つの小学校へ、教室に入りづらい児童、不登校状態の児童へのサポーターとして派遣されました。
また、ある小学校での活動状況を見て、その小学校を管轄する自治体から訪問型サポート事業もやってみないかとお声がけいただき、参加することになりました。
不登校や教室への入りづらさは、すぐに解消できるものではありません。また、必ずしも学校へ行くことがゴールではないと思うことも出てきました。
そんな中、自分がどうすればその子のしんどさを少しでも和らげられるだろうと、日々考えていました。
この期間、筆者は児童のサポーターという役割でありながら、自身も、色々な学びをさせていただきました。
【大学院での学び】
大学卒業後は、臨床心理士の資格を取得すべく、大学院へ進学しました。
より深く、より広く、心理学の知識を身に着け、2年目からは臨床実習も始まります。
大学が運営する相談センターでカウンセリングやプレイセラピーの担当を受け持ち、スーパービジョンやカンファレンスで先生・先輩たちから助言を頂いたり、外部機関へ実習に行ったりと、様々な経験をさせていただきました。
そんな折、近隣の小・中・高校から大学院へ要請があり、学校内での児童生徒のサポートに院生が派遣されることになりました。
ここでも、筆者は教室内で合理的配慮の必要な児童や、教室に入ることがしんどい児童生徒へのサポートを通して、対人支援のあり方や、自分の人間感がどんなものかといったことを考えるきっかけと時間を頂きました。
【これまでの仕事】
大学院修士課程を修了目前、自分がどんな仕事をしていそうかと考えました。
これまでの自身の経験や関心の向いている領域を考えると、仕事をするなら児童分野か教育であろうと思いました。
そして、自身が住んでいた市で、適応指導教室へ指導員として入職。
不登校状態の児童生徒の小集団活動や個別活動、登校再開のための支援を行ってきました。
適応指導教室での仕事を通じ、家族・家庭環境のアセスメントとアプローチにも関心を持つようになり、転職を決意しました。
いくつかの事業所の採用試験を受け、挫折も味わいながら、なんとか某市役所の児童福祉部署へ入職。
ここでは、家族関係、子育ての悩み、経済状況も含めた家庭全体への支援、児童虐待問題へのアプローチなど、様々な『家庭支援』に携わってきました。
この間に、本当は必要なことだけど行政ではカバーしきれない支援がたくさんあることを知り、様々な機関と連携することの大切さを感じました。と、同時に、もっと個別的・個人ベースの支援も並行して必要であることも痛感しました。
【そして 現在のしごと】
市役所で勤務している頃、とあるNPO法人の代表の方から、カウンセラーとして法人に来ないかとご連絡がありました。
指導員時代、あるイベントでお会いし名刺交換していたことから、事業拡大にあたって筆者のことを思い出してくださったとのこと。
当時は、市役所の仕事とは少し違う角度の仕事をしたいと考えていたこともあり、お誘いを受け、副業としてNPO法人での仕事も始めました。
それから数年。
現在は、そのNPO法人のカウンセラーとして、不登校や引きこもり、その他生きづらさを抱えるお子さんや若者、そのご家族の支援に携わっています。
また、私設のカウンセリングルームを開設し、平日、日中は仕事のため相談の場を確保できない方々のため、夜間や休日の相談場所の提供に努めています。
【このブログでの発信について】
長々と筆者の来歴を書いてきましたが、
これらの経験を踏まえ、このブログでは、
「ストレス社会」、「消費社会」と言われる現代社会に疲弊している方々、何らかの「生きづらさ」を感じている方々へ、知っておいてもらうと少し、楽になれるかもしれないことや、日常生活で役に立つことなど、心理学の視点から情報発信をしていきたいと思っています。
このブログを読んでくださる方に、少しでもお役に立つものとなりますように。
ここまでご覧下さり、ありがとうございます。