感情のコントロールが難しい理由、メリットを解説!

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ストレス・感情

こんにちは、もっちです。

今回の記事では、感情のコントロールが難しい理由(要因)や、感情コントロールの必要性とメリットについてご紹介したいと思います。

また、自分の感情との付き合い方のヒントとなりそうな考え方についてもお伝えします。

この記事を書いた人
motchi(もっち)

関西で活動中の臨床心理士。大学・大学院在学中より、不登校状態にある児童生徒の支援活動に携わる。卒後、自治体の運営する適応指導教室、市役所の児童福祉部署で不登校、子育て、児童虐待など、子どもに関する相談支援事業に従事。
現在は、NPO法人で引きこもりや生きづらさを抱える若者、そのご家族への相談支援に携わっている。

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感情のコントロールは必要だけど難しい?その理由とは

感情をうまくコントロールできたら良いのになぁ

みなさんはそんな風に考えたことはありませんか?

私たち人間には様々な感情があり、様々な形でそれを経験しています。

ここでは感情コントロールが難しい理由、感情コントロールの必要性とそのメリットについてお伝えします。

感情の経験にはどんなものがある?

  • 先生に褒められて嬉しい                 
  • 欠点を指摘されて腹が立った
  • 友達からLINEの返事がなくて悲しくなった
  • 同僚の相談に乗っていたら自分も辛い気持ちになった

…などのように、私たちは日々、大なり小なり感情の動きを経験しています。

そしてこれらの感情はほとんど意識されない時もあれば、激しい表現を伴って現れる時もあります。

さらに、感情は言葉にできるものばかりではありません。

言葉にならない時でも意識されていない時でも、感情は私たちとは切っても切れないもの、『運命共同体』なのです。

 

感情コントロールの必要性について

『運命共同体』という表現は、決して大げさなものではありません

なぜなら、感情はその表出方法や、表に出せないままの状態が、心身の健康や人間関係、生活の質にまで影響することがあるからです。

 

それは一体どういうことなのでしょうか。

例を挙げてみます。

例1 不適切な怒りの表出
  • 怒鳴る・暴力などが他者に向かうと、人間関係が悪くなることがある。
  • 過度な自己否定・落ち込みなど自分に向かうと、自分を責めすぎたり自傷に至るなど心身の健康を損なうことがある。
例2 悲しみが処理できない
  • 十分に悲しむことができないままでいることや、いつまでもその悲しみから抜け出せない状態でいること(悲嘆と言います)が、心のバランスを崩してしまうことがある。
例3 嬉しい・楽しい気持ちが強すぎて地に足がつかない
  • 嬉しい、楽しいといった感情も行き過ぎると、高揚感から何でもできるような気分になり、慎重さを求められるような場面で軽率な行動を取ってしまいやすくなる。

例3については昨今の炎上事件をイメージしていただくとわかりやすいでしょうか。

このようなことを防ぐためにも、ある程度、感情コントロールができることは私たちにとって、必要な力なのです。

 

感情のコントロールは難しいのか?

子どもは感情のコントロールが難しいといわれます。

それは、大人に比べて知識や経験が少なく、コントロールする力がまだ身についていないからと考えられます。

では、大人であれば感情コントロールは容易なのでしょうか?

実は、必ずしもそうではありません。

色々な経験をしてきて知識を身に着けてきた人でも、本人の意図しない形で感情が表出されたり、いつの間にか無意識下に封印されたりして、自分ではどうにもできないということも起こります。

それでは一体、どういう時に感情コントロールが難しくなるのでしょうか。次の項目で見ていきましょう。

 

感情コントロールが難しくなる理由とは?

皆さんは、「感情をコントロールできない」と聞くとどんなことをイメージしますか?

インターネットなどから様々な情報を得ることができるようになっている今日では、以下のことからコントロールが難しくなることは容易に想像がつくのではないでしょうか。

  • 神経発達症(発達障がい)
  • メンタル不調   など

しかし理由はそればかりではありません。

感情コントロールが難しくなる理由として、以下のようなことが考えられます。

  • 睡眠不足
  • 疲労困憊
  • ストレス過多
  • ホルモンバランスの変化
  • 思考のクセ
  • 環境の変化
  • 不測の事態が生じる
  • 深い傷つき体験   など

*深い傷つき体験があると、その時に生じたことや感情を抱えきれず、無意識下に抑圧し意識に上らせないなど、心も守るための心理的防衛が働くことがあります。

生産性や効率を求められがちな現代社会において、睡眠不足や疲労、ストレス過多は多くの人に起こり得ることですし、ライフステージに合わせて生活環境が変わるということもあります。

女性であれば月経前にルモンバランスが乱れイライラしやすくなるなどの症状が現れる方もいます。また、性別にかかわらず、生活習慣などからホルモンバランスが崩れることもあります。

このように、誰にでも、感情をコントロールすることが難しくなる可能性はあるのです。

 

感情のコントロールができるとどんなメリットがある?

感情コントロールができることは、私たちにとってどんなメリットをもたらすのでしょうか。

先程の感情コントロールが難しくなっている時の影響に沿って見てみましょう。

感情コントロールがもたらすメリットとは

  1. 良好な人間関係を維持したり、自分を傷つけることをせずに済みます。
  2. 心身の健康状態を良好に保ったり、不調のサインを捉えたりできると考えられます。
  3. 現状を冷静に捉え、地に足をつけ、軽率な行動を取らないように考えることができます。

それぞれ、どういうことでしょうか。以下に記します。

1.良好な人間関係を維持したり、自分を傷つけずに済む
人に対してイライラをぶつけたり、怒鳴ったり、暴力を振るったりすることは、人間関係を破綻させることに繋がる。怒りの感情をうまくコントロールし、適切に処理できれば、他者を傷つける言動を減らすことができる。また、必要な時に適切な形で表出することで、相手になぜ自分が怒っているのかを伝えることができ、相互理解を深め、良好な関係を維持できる。

過度に自分を責めるような怒りの方向性は、時に、自己肯定感を低くし、場合によっては自己否定の気持ちから自傷行為などに繋がることがある。怒りの感情コントロールができると、それほど自分を責めなければならないことであるのか、冷静に見つめ直し、必要以上に自分を戒めようとする言動を減らすことに繋がる。

2.心身の健康状態を良好に保つ、不調のサインを捉える
普段なら何とも思わないことに妙にイライラしたり、ひどく気分が落ち込んだりする時は、疲れが溜まっていたり、ストレスの負荷が大きい状況である可能性がある。感情コントロールができていると、普段の自分の状態についても把握しておくことができ、「いつもと違う」ことに気づきやすくなる。早めに休息を取ったり、ストレス発散したりして、心身の健康状態が崩れることを防ぐこともできる。また、「いつもと違う」ことをサインと捉え、心身の状態を点検し、不調をきたしていれば病院へ行ったりカウンセリングを受けたりして、メンテナンスできる。
3.現状を冷静に捉え、地に足をつけ、軽率な行動を取らないように考える
つい羽目を外してしまうということは、誰にでも起こり得るが、「楽しい」、「面白い」ということだけに目を奪われ、それが後にどういった結果を引き起こすかを考えられなくなると、人に迷惑をかけたり自分の生活を破綻させたりすることがある。(例)仲間内で「面白い」と思ってSNSに動画を投稿し炎上する、カード払いで現金がなくても買い物ができてしまうため使いすぎて破産する、など。感情コントロールがうまく行っていると、自分が高揚しすぎて浮足立っていないかを冷静に見ることができ、自分の言動を顧みて軌道修正することが可能になる。

このように、感情コントロールがある程度できていると、自分の変調に気づく、健康状態に気をつけたり生活の質を保つこと、他者との関係を良好にすることなどがメリットとして考えられます。

 

感情コントロールができるとストレスの軽減にもなる

「イライラ」や「怒り」は、ストレス反応であると同時に、ストレス要因にもなることは、前回の記事でお伝えしたとおりです。

感情コントロールには、「イライラ」や「怒り」の感情のコントロールも含まれているため、ストレス要因としてのイライラ・怒りを鎮め、ストレスの軽減を図ることも期待できます

 

自分の感情と付き合うためのヒントになる考え方・対処法

感情コントロールが難しくなる要因は、自分で変えられるものもあれば、自分ではどうしようもないものもあります。

また、どれか一つだけが原因であるということでもありません。

しかし、落ち着いて一つひとつ考えてみると、今まで見えなかったものが見えてくることがあります。

ここでは自分の感情との付き合い方のヒントになりそうな考え方・対処法について、お伝えします。

自分の思考の癖を知ろう

自分が感情的になる(なった)状況を思い浮かべてみてください。

その時、現実を過度に否定的に捉えていなかったか、白黒はっきりさせないと気がすまないということはなかったか、など、自分の考え方(思考)のパターンがないでしょうか?

思考のクセ・パターンが分かれば、それを修正し、物事を多角的に捉える柔軟な思考を身に着け、感情の安定に繋がる可能性があります。

 

感情のラベリング

自分自身の感情が分からないと、一体何が起こっているのか分からず混乱してしまいます。

自分がどんな時に、どんな感情になるのかを知ることは、感情コントロールの重要な手がかりになります。

今何を感じているのかを認識し、「怒っている」、「悲しい」など具体的な言葉と結びつけていくこと(ラベルを付ける=ラベリング)で、自分の感情を把握します。そうして、『なんだかわからない感情の波』に飲み込まれることを防ぎます

 

感情のピークを乗り越える

以前の記事でも紹介したように、怒りの感情であればアンガーマネジメントが役立ちます。

また、怒りに限らず、悲しみや悔しさなどを感じて感情的になりそうな時、ゆっくりと深呼吸して冷静さを取り戻すことや、物理的に距離を置き落ち着ける場所へ行くなどして衝動的な行動を抑えることも有効でしょう。

物事の一面からだけ捉えず、多方面からも眺めてみて、ポジティブな側面に目を向けてみるということも、感情的になることを抑える手立てになります。

 

生活習慣の見直しをする

好きなことに没頭する時間を作り気分を切り替える、身体を動かしストレス発散する、十分な睡眠・休息をとり精神的な安定を図るなど、普段の生活に取り入れられそうなものを習慣化することで、感情に振り回されることを減らし、落ち着いて行動できるようになることが考えられます。

特に、睡眠は感情コントロールだけでなく、集中力の維持や疲労回復に大きく寄与するものでもあります。心身ともにしっかりと休められるよう、十分な睡眠の確保を心がけていただきたいです。

 

それでも完全にコントロールすることは難しい

感情コントロールがうまくいくと、激しい感情が湧き上がってきた時に振り回されずに済むことや、心身の健康を保つなどのメリット、役に立ちそうな考え方を紹介してきました。

しかし、感情コントロールの難しさの項目でも触れたように、いつの間にか無意識下に抑え込まれていたり、表出すること自体できないこともあります。

完全に自分のコントロール下に置くことは、やはり難しい面もあります。

そうして抑え込まれてきたものが再び表面化してきた時、その感情はもともと何であったのかがわからないものになっていることが多いです。

怒りの仮面を被り、過去の悲しみや寂しさ、悔しさ、恐怖など、様々な感情が隠れていることがあるのです。

そういった感情は、自分ひとりで受け止め、処理していくことが非常に難しいものになっています。

それ故に、自分でもわけがわからないままその感情に振り回され、支配され、疲弊仕切ってしまうこともあります。

すべての感情がそうなるわけではありませんが、上記のような状態になった時、誰かに話しをして整理していくことが有効な場合もあります。

感情と私達は切っても切れない関係であり、とても身近なものであり、受け止めるのが難しいものでもあります。

あなたが一人きりで対処しきれない時には、誰かの力を借りながら、感情と適度な距離をとって付き合っていけるようになることを願っています。

 

 

今後の投稿でも、知ってもらえると良いと思う心理学の知識をお届けします。

 

 

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