こんにちは、もっちです。
今回の記事では、「気がつけば自分を責めてばかりいる」という人の心理や特徴について見ていきたいと思います。
筆者がこれまでお会いしてきた方の多くは、様々な背景から悩みや生きづらさを抱えておられますが、お話しを伺っていると、「うまくできない自分が悪いんだ」、「結局は自分のせいだから」と、自分自身を責めておられる方がとても多いように感じています。
そこまで自分自身を責めなくても良いのでは?と思うのですが、つい、自分を責めてしまう気持ちが出てくることは、筆者自身にも経験があります。
どうして、「自分が悪い」「自分のせいだ」というような気持ちになってしまうのでしょうか。
それについて考えてみたいと思います。
自分を責めてしまう心理とは

「またうまくできなかった」
「私が悪いんだ」
「もっと頑張れたはずなのに」
というように、気づくと自分を責めてしまう。そんな経験はありませんか?
このように自分を責めてしまう背景には、心を守るための無意識の働きが関係していることがあります。
自責に繋がる防衛機制
心が苦しい状態にある時、葛藤を抱えている時に心を守る無意識の働きのことを、心理学では「防衛機制」と呼びます。
この防衛機制には、様々なものがありますが、その一つとして、自分自身を責めることで心の安定を図ろうとする「自己への向け換え」というものがあります。
本来は他者へ向けられる否定的な感情、怒りなどの攻撃性を、他者に向けると危険な場合に、自分自身に矛先を換えることで葛藤を回避するものです。
これは、行動としては過剰な自己批判や自虐、抑うつ的行動として現れることがあり、慢性化すると心理的な健康を損なうこともあります。
より良くしようという意識
自分を責めてしまう傾向は、責任感、誠実さ、成長への意欲、他者への配慮というポジティブな側面の現れでもあります。
例えば、
- 失敗や否定をこれ以上繰り返さないため
- 周囲との関係を壊さないため
- 自分を奮い立たせようとするため
とうように、本当は、「もっとよく生きたい」「ちゃんとしたい」という思いの強さから、厳しい言葉が自分に向いてしまうことがあります。
過去の経験からそれが当たり前になっている
- 強く叱られた経験
- 失敗を許されなかった環境
- 期待に応え続けてきた体験
があると、「自分を責めること=当たり前」という感覚が身についている場合もあります。
つまり、自分を責めてしまうのは、弱さではなく、これまで一生懸命生きてきた結果であることも少なくありません。
自分を責めることが多い人の特徴

「自分を責める人の特徴」と聞くと、ネガティブな印象を持つかもしれませんが、実際には以下のような傾向が多く見られます。
責任感が強い
何か問題が起きると、「まず自分に原因があるのでは」と考えやすい人です。
何事も最後までやり遂げようとする姿勢が評価され、周囲からは頼れる存在として見られることも多いでしょう。
チームの失敗も自分のものとして引き受ける傾向が強く、組織の一体感を高めるという側面もあります。
しかし、自分の責任の範囲外のことも自分のせいにして、自己嫌悪に陥ることにも繋がります。
過剰のな責任感からストレスを抱えやすいという面もあります。
人の気持ちを優先しやすい
相手を傷つけたくない、場の空気を壊したくないという思いから、自分の気持ちを後回しにしがちです。
相手の機嫌や空気の良し悪しが自分の責任であると感じやすく、相手の怒りを避けるために自分の気持や本音を隠してしまうことがあります。
相手の気持を察したり、場の空気を読むという力は、円滑なコミュニケーションに役立つ部分もありますが、過剰に気にする、自分の責任でないことまで自分のせいにするということが続くとストレスも大きくなります。
また、自己肯定感が低く「自分なんて」という思いが強いと、自分の意見や感覚よりも他者の評価を優先して考えがちになります。
完璧であろうとする
「ちゃんとしなければ」「失敗してはいけない」という基準が高く、自分に厳しくなりやすい傾向があります。
その基準には、「自分はこうあるべき」、「できて当たり前」という理想像があり、その理想像に届かない自分を強く否定する気持ちが、自分を責める事に繋がっています。
過去の出来事を引きずりやすい
昔の失敗や後悔を何度も思い返し、そのたびに自分を責めてしまうことがあります。
過去を反省することで「失敗を二度と繰り返したくない」という不安を解消しようとする無意識の働きです。
完璧主義や強い責任感がそのような不安を抱かせていることがあります。
これらはすべて、「真面目さ」「優しさ」「向上心」といった側面と表裏一体です。
自分を責める癖は、あなたの人柄の一部から生まれていることも多いと考えられます。
自分を責めることから抜け出すにはどうしたら良い?
長年の癖である「自分を責める思考」は、すぐにやめられるものではありません。
だからこそ、やめようとしすぎないことが大切です。
まずは自分の状態をよく知り、受け止め、少しずつ抜け出す方法を試してみてください。

「責めている自分」に気づく
まずは、「今、私は自分を責めているな」と気づくだけで十分です。
無理に止めようとしなくて構いません。気づくことが最初の一歩です。
「自分を責める自分はダメだ」と考えてしまうと、また自分を責めることになります。
ありのままの自分をまず受け止めることが大切です。
過度な反省・後悔はしない
自分を責めていることに気づいたら、今度はそんなふうに自分を責めなくて良いと考えてみてください。
失敗したこと、何故あんな風にしたのだろうと思うことがあった時に、それを振り返り反省する事自体はあって良いことです。
しかし、それが行き過ぎて自分を責めるほどの後悔に繋がると、自分を責める思考のループからなかなか抜け出せなくなります。
そうして自分のせいではないことの責任を負い続けていると、心はどんどん疲れてしまいます。
「あ、自分で自分を責めているな」と気づいたら、「いやいや、自分を責めなくていいよ」と意識的に自分に声を掛けてあげてください。
事実と評価を分けて考える
「失敗した」という事実と、「だから私はダメだ」という評価は別物です。
何があったのか、失敗とはどういう状態であるのか、ということについては、事実・事象のみを書き出し、そこに自分がどのような評価をしていたかを隣に書いてみます。
書き出してみることで、少し距離をとって冷静に見ることができます。
評価の部分に、無意識の厳しさが入り込んでいないかということや、自分の考え方の癖を把握することで、緩めてみても良いところを見つけましょう。
他人に向ける言葉を自分にも向けてみる
もし同じ状況の人がいたら、あなたはどんな言葉をかけるでしょうか。
例えば、親友が「失敗した」と落ち込んでいる時に、あなたはその親友を責めるような言い方をするでしょうか?
本当にその人のせいではないのに、「私のせいだ」と自分を責めている姿を見て、「あなたがそう思うならあなたのせいですね」など言ったりするでしょうか。
おそらく、そうではないと思います。
どんな言葉をかけるかな?と想像してみて、その言葉を、そのまま自分に向けてみてください。
この方法は「セルフコンパッション」と言います。
自分を責めず、弱みを含めた「あるがままの自分」を受容することで、ストレス軽減やメンタルヘルスの向上に効果的とされています。
一人で抱え込まない
自分を責める思考が強いときほど、視野は狭くなりがちです。
一人で考え続けていると、どんどん自分のせいにする癖が強くなってしまうことにもなります。
そんなときは、信頼できる人や、専門家に気持ちを言葉にすることで、心が少し緩むことがあります。
筆者のもとに相談に来られた方とのやりとりで、「それってあなたの責任なのかな?」と投げかけたことから、起こっていたことと、自分自身の評価を少し離して捉え直し、「そう言われたら、そこまで自分が背負わなくても良いことなのかも」と考えられるようになったことがあります。
いろんなことを自分のせいで悪い方向に進んだと感じていたけれど、実際に起っていたことはそこまで悪いことでもなかったということや、「自分が我慢すれば丸く収まると思っていた」という思考の癖にも気がつくことがありました。
自分だけでは堂々巡りしていたことが、誰かに話してみることで少し視点を変えて捉え直すことに繋がる事もあります。
ちょっと肩の荷を降ろすような感じで、第三者に話をしてみても良いでしょう。
ここに書いた方法がすぐにできなくても、問題はありません。
そういう方法もあるのだなと頭の片隅に置いてもらい、あなた自身のタイミングでできそうなことがあれば試してみてください。
自分を責めてしまうあなたは、決して怠けているわけでも、弱いわけでもありません。
これまで誰かや何かを大切にしてきた人なのです。
この記事を読んで、何かを変えようとしなくても大丈夫です。
今はただ、「そう感じてきた自分にも理由があったんだ」と知るだけで十分です。
自分を責めてしまう気持ちが、今日すぐになくならなくても問題はないのです。
それでも、ここまで読んでくださったあなたは、もう自分を大切にしようとしています。
どうか今日は、少しだけ自分に優しい時間を過ごしてくださいね。


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