「居場所がない」と感じるのはなぜ?あなたの居場所の見つけ方

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居場所がないって 心理学の知識

こんにちは、もっちです。

今回の記事では、「居場所」について考えてみたいと思います。

「居場所」といっても、物理的な場所、空間のことを指す場合もあれば、心理的な居場所(居場所がある感覚)を指す場合もあります。

今回は特に、心理的な居場所についての考察をしていきたいと思います。

 

*今回も記事の内容を簡単にまとめたページを用意しました。
簡潔に内容を確認したい方は右のリンクからどうぞ⇒ まとめPDF

この記事を書いた人
motchi(もっち)

関西で活動中の臨床心理士。大学・大学院在学中より、不登校状態にある児童生徒の支援活動に携わる。卒後、自治体の運営する適応指導教室、市役所の児童福祉部署で不登校、子育て、児童虐待など、子どもに関する相談支援事業に従事。
現在は、NPO法人で引きこもりや生きづらさを抱える若者、そのご家族への相談支援に携わっている。

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「居場所がない」と感じるのは、なぜ?

このブログを開いてくださったあなた。

なぜ「自分には居場所がない」のか?と考える事があるのではないですか?

まずはその「居場所」ってどういうものなのか、考えてみませんか。

「居場所」とは何なのだろう?

「居場所がない」という感覚になる時、その「居場所」とは何なのでしょうか。

 

まず、物理的な「居場所」があります。それは、家、所属している学校、会社、趣味サークルの活動場所、地域のサロンなどが開かれる場所、など様々な場所を指します。

近年では、SNSやマルチプレイ型のゲーム、ライブ配信アプリなど、インターネット上のプラットフォームも「居場所」となると考えられています。

「居場所」は、それらの物理的・空間的に存在する場だけでなく、以下のような心理的な要素も重要であると考えられています。

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このような要素が加わり、安心して居ることのできる場のことを、「心理的居場所」、「心の居場所」などと言うことがあります。

以前、大人の居場所づくりについての記事でも紹介しましたが、臨床心理学の分野では多くの場合、「心理的居場所」は以下のように定義づけられています。

「安心できる」、「受け入れられる」、「ありのままでいられる」、「必要とされている」と感じられる心の状態や環境(人間関係を含む)を指す心理的感覚

つまり、「居場所」とは物理的に存在する場所に加え、他者との関係性の中で自己の存在が肯定される場であり、上記の4つの心理的要素により構成されている場と考えられています。

 

「居場所がない」状態とは

あなたが「居場所がない」と感じる時、上記の要素のどれかが欠けていたり、脅かされてたりすることが考えられます。

  • 家で家族と一緒に居るけれど、両親の不仲で家の中がピリピリしていて安心できない。
  • 会社に行って仕事をしているけれど、責任ある仕事を任せてもらえず、必要とされていないように感じる
  • 学校で友達に嫌われないか気にして、本来の自分の好きなことや言いたいことを我慢して友達に合わせてばかりいる
  • サークル活動に参加してみたけど、すでにグループができていてそこに席がなかったり、すでに盛り上がっている話の輪ができていたりして、入っていけない。

…など、いろいろな状況が考えられます。

上記の例は単一の要因ですが、実際には様々な要因が絡み合い、一体何が原因で「居場所がない」と感じるのか、わからなくなっている事もあります。

「なんだか居心地が悪いな」、「自分はここに居ても良いのかな」などと感じるときには、あなたにとっての「居場所」が脅かされているのかもしれません。

 

あなたが感じる「居場所がない」感覚、どんなものですか?

今、「居場所がない」と感じてこのブログを読んでくださっているあなた。
あなたにとっての「居場所がない」感覚は、どのようなものでしょうか?

 

筆者がこれまで出会ってきた方や、相談に来られた方の中には、「どこにも居場所がない」と仰る方も何人かいらっしゃいました。

「居場所がない」という言葉だけでは、その方が今、どういう状態なのか、何が必要なのかわかりません。

そこで、それはどういう感覚なのか、可能な範囲で言語化していただきました。

すると、以下のようなことを言われることが多かったです。

  • 家の居心地が良くない安心感がない
  • 友達と話していても、どこか他人事のような感じで、自分自身のことが語れていないように思う。
  • やることがなくて、誰にも必要とされていないような感じ
  • 嫌われるんじゃないかと思って、自分からは話せない
  • なんだかよく分からないけど、どこに行っても落ち着かない居心地が悪い
  • 皆にとっては普通のことを、自分はできていないから。

こうしたことを話してくださった方たちは、年齢も家庭環境も、現在の所属も、それぞれ違う方たちです。

しかし、家や所属先で起こっていること(言語化していただいた内容)は似ていました。

安心感、受容感、本来感、役割感のいくつかが感じられない状況にあったのです。

今、あなたが感じている「居場所がない」という感覚は、どういうものでしょうか。

そのことを考えるのはしんどいことでもありますが、あなたの「居場所」を見つけたり、状況を変えていくためのヒントでもあります

もし言語化できる部分があるのでしたら、日記に書いてみたり、話してみても良いかなと思える人に話したりしてみてください。

そうすることで、あなたが少しでも気持ちが楽になれる時間を作ることができれば良いなと思います。

 

あなたの「居場所」の見つけ方

「居場所」がどういうものかは分かったけど、じゃあどうやって自分の「居場所」を見つければいいの?

そんな風に思われる方もいらっしゃるでしょう。

それでは、「居場所」を見つけるということについて、一緒に考えてみましょう。

あなたにとっての「居場所」について考えてみよう

まずは、あなたにとって「居場所」と感じられる場や状況はどういうものなのか、考えてみてください。

なぜそうするのかというと、他者が「ここなら安心でしょ」、「これをやってもらえば役割ができて、居場所だと感じるでしょ」と考えて用意したものが、必ずしもあなたにとっての安心感や受容感などに繋がるとは限らないからです。

「これはあなたにとって安心ですか?」と考えるきっかけとなる分には良いのですが、親切心から「これが良いはずだ」と押し付けてしまうことになっては、元も子もありません。

「居場所」を感じ、安心する主体はあくまでもあなたです。

他者が「あなたに居場所を与えることができた」と感じて満足することとは全く別のことなのです。

居場所がない」、「安心できない」という状態は、不安や焦燥感を抱き、自分にとって良いものについてじっくりと考える時間を奪うことがあります。

しかし、そういう時だからこそ、一旦立ち止まって、ゆっくりと、あなたにとっての安心とはどういうことか、「居場所」とはどういうものかを考えてみてほしいのです。

 

では具体的にどのように考えていけば良いでしょうか。

先程、「居場所がない」感覚を言語化できる範囲でしてみてくださいと言いましたね。

うまく言葉にならなくても大丈夫です。「なんとなく、こんな感じかな」という形ででも、感じ取ることができればOKです。

その感覚を掴めたら、今度は、それがどうなれば良さそうかとイメージしてみてください。

順番が逆のように感じるかもしれませんが、まず今の状況に向き合い、言語化してみることが、翻っては、あなたにとっての安心や「居場所」がどういうものなのかを教えてくれるのです。

考え方の例を挙げてみます。

家の中で、家族との関係がうまく行っていないことが「居場所がない」感覚に繋がっているとしましょう。

「関係がうまく行っていない」とはどういう状態でしょうか。

  • 口を開けば文句ばかり言う親と話す気になれない。
  • 何を言っても返事もしない息子とどう関わればよいか分からない。
  • 自分も親も仕事で疲れ切っているのか、いつもイライラしている。
  • 妹が家のことを何もしないから注意したらいつも喧嘩になる。

…筆者の想像で、例を挙げてみました。

「うまくいかない」という言葉だけで捉えていると、実際にどういう事が起こっているのかが分からず、何が居心地悪くさせているのかが見えにくくなります

そういう時は、具体的な言葉に置き換えてみてください。一人では難しい時は、誰かに話してみることで、言語化できることもあります

そうして、具体的な事柄が見えてくると、それを変えることはできそうか、変えられるならどのように対応していくと良さそうかを考えることができます。

変えることができない事柄なら、それをどうにかするのではなく他のことで「居場所」を見つける・作ることを考えることができます。

先程の例の中で、『口を開けば文句ばかり言う親と話す気になれない』ことについて考えてみましょう。

この状況を、変えられそうだと考える場合、以下のような対応ができそうです。

  • 文句を言われたとしても、自分の考えていることをきちんと伝えるようにしよう。理解を得る努力をしてみよう。
  • 文句は親の気持ちで、自分のやりたいこととは別物だから、聞き流してOK。
  • 文句のように聞こえるけど、心配して忠告してくれている部分もあるかもしれない。何を心配しているのか、訊いてみようかな。

こうして自分の行動や捉え方を変えてみて、親とやり取りをしてみると、事態が変化する可能性があります。

逆に、どうしても変えられそうにないと考える場合にはどうでしょうか。

  • 刺激して文句を訊かなくても良いように、相談するのは友達にしておこう。
  • 家は寝に帰る場所。他のことで心地よいものを探してみよう。
  • 親との接点がない方が安心かな?それなら実家を出て一人暮らしをしてみても良いかも。

というように、他の方向で自分にとって良い環境を考えることができそうです

一人暮らしなどで環境を変えてみることには、年齢や、費用がかかるなど現実的にクリアしないといけないこともあるので、簡単ではないかもしれません。しかし、目標として考えてみることで、新しい視点を得られる可能性もあります

具体的な言葉に置き換えてみることには、こういった効果が期待できます。

「居場所がない」、「うまく行かない」と同じように、できるだけ具体的な言葉に置き換えてみてほしい言葉がもう一つあります。それは、『普通』です。

「皆にとっては普通のことが、自分はできていない」と仰る方がけっこういらっしゃいます。

この、『普通のこと』って、どういうことでしょうか。

何が皆にはできていて、自分にはできていないと感じているのか、具体的な言葉に替えてみると、案外、誰もできていないことだったりします。もしくは、実は自分もできているのに過小評価していることもあります。

曖昧な言葉で表現されがちなことを具体化していくことで、見え方が変わったり、実際の状況が分かったりすることがあります。こうしてゆっくりと考えてみることは、大事な時間になるのです。

ここまで書いてきた例は、筆者がこれまで出会ってきた方に聞いたことや自身の経験を基に考えたものですが、こうしていくつかのステップに分けてみて、あなたにとっての「居場所」とはどういうものなのかを考えてみるヒントとなれば幸いです。

 

どうやって「居場所」を見つける?

「居場所がない」と感じる時、簡単に原因究明し、その原因を取り除くということはなかなかできません。

筆者は、「居場所がない」と感じておられる方たちと、カウンセリングで話し合うことを通して、今できることや、他に「居場所」と感じられるところなどを探していきます。行きつ戻りつしながら、時間をかけて話し合っています

筆者が今勤めているNPOでは、自分のペースで、自分でやることを決めて過ごせる場、青年の居場所を運営しており、そこでどんな風に過ごせると安心できたり、本来の自分を取り戻せたりできるかを考えるお手伝いをしています

先程、「居場所」について考えてみようということで例を挙げてみましたが、あのようなステップで、その人のペースに合わせて、ゆっくりと考えてみる時間を取っています。

中には、話し合いの場を「安心できる場」と捉えてくださり、そこを足がかりに、『ここなら安全かもしれない』、『こういう場所なら自分の「居場所」と思えるかもしれない』と、他の相談場所へ行ってみられたり、「居場所」を運営しているところへ出かけてみたりされる方もいらっしゃいます。

すでに複数の場に出かけて、「居場所」と思えるところをお持ちで、カウンセリングの中で感触を確かめられる方もいらっしゃいます。

そして、筆者も知らなかった支援の場や情報を教えていただくこともあります。

筆者はこの仕事を通じて、「居場所」は唯一無二の場を一つ持っておくというようなものではなく、いろいろな形で参加できる・居ることのできる場を複数持っておくと良いものだと感じています。

こうした経験を通じて、「居場所」を見つけるには、自分で様々な情報を集めて活動の場へ赴くことの他に、現状を整理し、自分にとって安心できる「居場所」とは何なのかを掴むことも重要であるとも感じています。

そのような感覚を掴んでいただくことが、心理士としてカウンセリングを通してお手伝いできることだと思います。

あなたが、あなたの「居場所」を見つける方法の一つとして、カウンセリングもあると知っていていただけると嬉しいです。

 

<どうやって「居場所」を見つける?> まとめ

  • 今の「居場所がない」感覚は何から来ているのかを考える
  • 可能な範囲で言語化する ←必要であればカウンセリングを活用
  • 要因と考えられることが見つかれば、それを自分で変えられそうか考えてみる
  • 自分ができる行動をしてみる ←結果の確認を安心できる相手と一緒にしてみる
  • 「居場所」の運営や支援をしている機関に出向いてみたり、相談してみる
  • 行動や相談してみた結果を自分がどう感じているか、感じ取る
  • 自分にとって安心感がある、「居場所がある」と感じられるなら、しばらくそこで過ごしてみる
  • 他にも探してみたいと思ったら情報収集したり、誰かに相談してみる

これらのステップは、行きつ戻りつしながら少しずつ進んでいくことができます。あなたのペースで、あなたの感覚を大事にしながら試してみてください。

 

居場所づくりの取り組みについて

子どもにも、若者にも、大人にも、誰にとっても大切な「居場所」。

個人的なこととしてだけではなく、社会としても、この大切な「居場所」を作ることに取り組んでいることを紹介します。

行政も居場所づくりの重要性を認識

以前の記事で、文部科学省・こども家庭庁が「こども居場所づくりに関する指針」(リンクは概要版です)を示し、多様な居場所のあり方が求められていることに触れました。

国や自治体が「居場所」の重要性を認識し、閣議決定された指針が公表され、官民協働で居場所づくりを進めていこうという動きをとっています。

また、「居場所」は子どもだけのものではなく、大人にも必要なものであることも紹介しました。

厚生労働省は、ひきこもり状態にある方やその家族への支援のあり方として、居場所づくりの実践事例集を公表したり、民間団体への助成金や専門職の配置等といった形で、居場所づくりの事業を後押ししています。

「居場所」の重要性は個人だけでなく、社会としても認識されてきているのです。

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民間団体(NPO等)の取り組み

自治体が主体となり進めている事業だけではなく、民間団体、NPOでも、「居場所」事業を行っているところがあります。

「居場所」の在り方は様々で、学齢期のお子さんの居場所、若者の居場所、高齢者の居場所などがあります。

子ども・若者支援の一つとして、概ね35歳頃まで(若者支援ではこのあたりの年齢で区切られることが多い)の年代の「若者の居場所」や、不登校を始め、様々な事情を抱えたの児童生徒への「居場所」支援事業は近年、増加傾向にあります。

特に、NPO法人むすびえの2024年度の調査結果によると、子ども食堂の数は1万箇所を超えたというデータがあります。

反対に、中年期に当たる年代の方の「居場所」支援事業はまだまだ手薄なところではあります。このことは、『中年期からの孤立・困窮予防プログラムの実装化に向けた研究』の中で、就労支援に携わる職員の方のインタビューの中でも指摘されています。

子ども・若者支援を通して、中高年層の孤立を予防するという観点からは、このように支援事業を実施する団体が増えることは良いことだと思います。

併せて、今現在、中高年層に当たる方が安心して過ごせる場が広がっていけば良いなと思います。

 

あなたの居場所、きっとあります

このブログを開いてくださったあなたは、今は、「居場所がない」と感じてしんどい状況にあるかもしれません。

しかし、先程ご紹介したように、国として、社会として、「居場所」の重要性は認識されてきており、また「居場所」の形も様々なものとなっています。

子ども食堂やサロンなど、地域で人が集まる事ができる「居場所」事業もあれば、学校内に別室を設け、登校しづらい、教室へ行きにくい人が学校内で過ごせるように工夫されていることもあります。
また、インスタグラムやLINEなどのSNS、メタバース空間といったインターネット上の仮想空間で交流したりできるような「居場所」作られています。

制度的にはまだ、整備が不十分な部分はありますが、様々な人が、様々な形で安心して居られる場を作っていこうという潮流は、確実に社会に広がりつつあります。

そして、『「居場所」の見つけ方』でお伝えしたように、カウンセリングを通じて現状を整理しながら、あなたにとって安心できる「居場所」を探すこともできます。

あなたに合った方法で、あなたに合う「居場所」がきっと見つかるはずです。

具体的に、「居場所」事業をしているところが知りたい場合は、「居場所支援」や「居場所 資源マップ」といった言葉でインターネット検索をしてみてください。様々な地域の「居場所」事業についての情報が得られます。

一例として、地域若者サポートステーションのリンクを以下に記します。

ご参考になりましたら幸いです。

リンク:全国のサポステ(地域若者サポートステーション)一覧

 

あなたにとって安心できる、あなたらしく居られる、そんな「居場所」が見つかりますように。

 

今後の投稿でも、知っていてもらえると良いなと思う心理学の知識をお届けします。

 

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